【専門医試験】骨粗鬆症薬は「アナボリック」から考えよ!現役整形外科医が教えるカンタン使い分け術

導入

「種類が多すぎて、商品名と一般名がバラバラで、もう何から手をつければいいか分からない…」

「とりあえず前任者が続けていたボナロンを続けとくか…(6年目)」

若手整形外科医にとって、骨粗鬆症の薬物療法は専門医試験でも臨床でも最大の難所の一つです。これが正しい!とわかりやすく教えてくれる参考書も少ないのが現状です。何より、ただでさえ忙しい外来の中で、骨粗鬆症治療薬の調整は、患者背景や血液検査フォローなど、考えることが多く、後回しにしがちです。よって勉強も後手後手にまわりやすく、いつの間にか苦手意識がついてしまいます。

しかし、考え方は至ってシンプル。「アナボリック(骨を作る)」か「それ以外(壊すのを抑える)」か、これだけです。今回は、私が実践している「臨床現場のリアル」を反映した爆速攻略法をまとめました。

1. 症例別・自己流セレクトシート

極論であることを自覚した上で、試験対策と臨床を同時にクリアする、症例別の最適解を一つ紹介します。この際、分かりやすさを重視しバンバン商品名が出ますが、忖度は一切してません。

ターゲット症例推奨される選択肢メモ
検討すべき第一選択イベニティ月1回通院で完結。骨密度上昇幅は最大。
若くて軽度(閉経直後)ビビアント+エディロールマイルドに守りを固める。
心疾患・癌の既往ありプラリア / リクラスト / ビスホスホネートアナボリックが使えない時の主役。
超高齢・積極治療困難アルファカルシドール単剤無理せず最低限のフォロー。
超高齢・骨折を繰り返すプラリア / リクラスト確実な骨吸収抑制。
透析患者イベニティ / テリパラチドなど電解質フォロー必須だが使用可能。

2. 気合で覚える「アナボリック御三家」

種類が少ないので、ここだけは暗記しましょう。

① イベニティ(一般名:ロモソズマブ)

  • 特徴: 月に1回の外来皮下注射(2筒)を1年間。
  • 強み: 最も骨密度を上げてくれる。
  • 弱み: 高価(1割負担でも約5,000円/月)。心血管イベント既往には慎重投与。

② テリボン・フォルテオ(一般名:テリパラチド)

  • 特徴: 生涯で計24ヶ月まで。週1、週2、毎日製剤など多様。
  • 強み: 骨折治癒促進の唯一のエビデンスあり。
  • 弱み: 悪性腫瘍既往には禁忌。

③ オスタバロ(一般名:アバロパラチド)

  • 特徴: 1日1回自己注射。18ヶ月まで。
  • 強み: イベニティに次ぐパワー。大腿骨の骨密度にも寄与。
  • 弱み: 悪性腫瘍既往には禁忌。

3. なぜ骨粗鬆症の薬は難しいのか?

最大の原因は、「一般名と商品名の乖離」「製剤の多用さ」です。

ビスホスホネート(BP)製剤ひとつ取っても、毎日、週1、月1とあり、それぞれに法則性のない名称がついています。

【ハック】

まずは注射製剤のみで種類が少ない「アナボリック」を完璧に覚えましょう。それ以外はほぼ「骨吸収抑制(守り)」と分類するだけで、頭の中が劇的に整理されます。


次回予告

今回は「考え方の軸」をお伝えしました。次回は、それ以外の骨粗鬆症治療薬について深掘りします!

もちろん骨粗鬆症ガイドライン(最新版2025年)から勉強していくことも重要です。この機会に購入も検討してみて下さい!

AIを使った効率的な勉強法については[前回の記事(抄読会ハック)]も参考にしてください

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