導入
今日は1年間お世話になった大先輩の退職記念講演とその飲み会でした。尊敬する先輩がこうやって職場だけでなく、近隣の開業医の先生やリハビリスタッフ含め多くのメディカルスタッフに慕われて退職する姿を見て、改めて、先輩の偉大さを実感した次第です。
さて、そのお酒の席でふと思い出したのが、入局ほやほやの時期に当時の恩師から教わった「プレゼンの極意」です。
学会準備でスライド作りに没頭していると、どうしても「自分が伝えたいこと」を詰め込みがちになります。しかし、整形外科1年目の時、学会用のパワーポイントのスライド作っていると恩師から言われました。 「プレゼンの受け手には3つのタイプがいる。それを意識してプレゼンを作ると伝わり方は変わるよ」
1. 「見る人」「読む人」「聞く人」を意識する
プレゼンの聴衆は、以下の3つのスタイルであなたの情報を処理しています。
- 「見る人」: 視覚情報(グラフ、写真、デザイン)で直感的に理解したい人。
- 「読む人」: スライド内のテキストを読み込み、ロジックを追いかけたい人。
- 「聞く人」: 聴覚からあなたの話術や強調するトーンから熱量を受け取りたい人。
2. なぜ「全部」を意識する必要があるのか?
「見る人」だけに合わせるとスライド単体で何を意味しているか意味不明、「読む人」だけに合わせると文字だらけの「読経スライド」になります。
これら3者のニーズをバランスよく満たすことで、初めて「会場全体を置いてきぼりにしないプレゼン」が完成します。
3. おすすめの1冊
この概念をより深く、かつユーモアを交えて教えてくれるのがこの本です。
・あなたのプレゼン誰も聞いてませんよ!―シンプルに伝える魔法のテクニック
・続・あなたのプレゼン 誰も聞いてませんよ!: とことんシンプルに作り込むスライドテクニック
整形外科学会や日本整形外傷学会などに参加するとお目にすると思われる、渡部先生が書かれた本です。内容は深いのに簡潔明快、この本のおかげで自分のプレゼンは劇的にブラッシュアップされた実感があります。プレゼンの本を読むなら、1冊目におすすめです。ちなみに、日本整形外傷学会の演題登録規定も型が決まっていますが、これも近年の話で、渡部先生の影響力も大小あるのではないか、と思っています。
恩師の教えに「AI視点」を掛け合わせて気づいたこと
この教えについてAI(Gemini)にも意見を聞いたところ、新たな解釈として面白い「補足」をしてくれました。
AIからの補足:3つの役割分担
- スライド(見る): 秒で伝わる視覚情報。
- テキスト(読む): ロジックの「道標」としての最小限の文字。
- トーク(聞く): スライドには書かない「行間」や「情熱」。
さらに、AIは**「身体感覚(第4の属性)」**という視点も提案してくれました。 「この手技、今自分の手でこう動かしてみてください」と促す手法です。
ハマ太郎の視点: 正直、若手整形外科医がいきなり学会で「コウテヲウゴカシテ」と言ったら嘲笑を誘うだけかもしれません(笑)。しかし、「受け手がどう体感するか」という視点自体は、これまでの私にはなかった新しい発見でした。
AIの客観的な視点はやはり勉強になるなと改めて思いました。
まとめ:プレゼンは「熱量」である
結局のところ、恩師が伝えたかったのは「相手がどう受け取るかを、どれだけ具体的に想像できるか」という想像力の熱量だったのだと思います。
自分の言いたいことを詰め込む「読経スライド」を卒業し、見る人、読む人、聞く人に寄り添った熱量のあるプレゼンをこれからも目指していきたいと思います。
AIを駆使した抄読会攻略に興味のある方はこちらのリンクを参考にして下さい。

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